ダイアドーム 南

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   「さあ!皆そろそろ中に入らないとじじ様に怒られるわよ」    リルは手を叩きながら言う。  中に入ると、大きな玄関ホールの一番奥に階段があり  真ん中あたりで左右に別れていて  それぞれに、肖像画が描かれている。  右側は、じじ様の若い頃の絵だと本人から聞いた。  左側は、綺麗な女性がドレスを翻し、踊っている絵  この女性については、誰なのか解らない。じじ様が話たがらないので深くは聞かなかった。  「みんな~!階段の方じゃなくてこっちよ」  リルは微笑み手招きをする。  玄関を入って左の部屋に、もう他の地区から来た子達が集まっていた。  「ほらみんな空いている席に座って。」  リルは、後ろの端に腰掛やっと一息ついた。  のもつかの間、隣に座っていた    ヒュー・アトウット(17歳)は  短髪なのだが前髪だけが長いためうっとうしそうに  前髪をかき上げると    「リルお前は、いいよな。少なくて  俺なんか6人だぜ!!しゃれにならない!」  眉間にしわをよせ面倒くさそうに話しかけるヒューの隣から  「俺は2人。楽だった~」  能天気な声が聞こえた  ダネル・ハンフリー(17歳)は  金髪でサラサラした髪を揺らし  ひょっこり顔を出した。  ヒューとダネルは、私と魔法を学んだ  仲間で、この年は人数が少なく  4人しかいなかった。    「大勢いた方がにぎやかで楽しいじゃない」  リルはへらへら笑うダネルは無視し  ヒューに答えた。   「でも、連れてくるほうのみにもなれよな」    ヒューは、やれやれというポーズをとり  ため息をついてみせた。    「そんなに大変なら、ベルにも来てもらえば良かったのに」  ベルも私達の仲間でブロンドの髪に天然パーマの  とても頭のいい女の子だ。  「ベルは、今日星粒の選別で忙しいって断られた」    ヒューは脱力した様子でうつむいた。  「そうなのそれは災難だったわね」     リルは、軽くヒューの肩を ”ポンポン” たたいた。  
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