3人が本棚に入れています
本棚に追加
「さあ!皆そろそろ中に入らないとじじ様に怒られるわよ」
リルは手を叩きながら言う。
中に入ると、大きな玄関ホールの一番奥に階段があり
真ん中あたりで左右に別れていて
それぞれに、肖像画が描かれている。
右側は、じじ様の若い頃の絵だと本人から聞いた。
左側は、綺麗な女性がドレスを翻し、踊っている絵
この女性については、誰なのか解らない。じじ様が話たがらないので深くは聞かなかった。
「みんな~!階段の方じゃなくてこっちよ」
リルは微笑み手招きをする。
玄関を入って左の部屋に、もう他の地区から来た子達が集まっていた。
「ほらみんな空いている席に座って。」
リルは、後ろの端に腰掛やっと一息ついた。
のもつかの間、隣に座っていた
ヒュー・アトウット(17歳)は
短髪なのだが前髪だけが長いためうっとうしそうに
前髪をかき上げると
「リルお前は、いいよな。少なくて
俺なんか6人だぜ!!しゃれにならない!」
眉間にしわをよせ面倒くさそうに話しかけるヒューの隣から
「俺は2人。楽だった~」
能天気な声が聞こえた
ダネル・ハンフリー(17歳)は
金髪でサラサラした髪を揺らし
ひょっこり顔を出した。
ヒューとダネルは、私と魔法を学んだ
仲間で、この年は人数が少なく
4人しかいなかった。
「大勢いた方がにぎやかで楽しいじゃない」
リルはへらへら笑うダネルは無視し
ヒューに答えた。
「でも、連れてくるほうのみにもなれよな」
ヒューは、やれやれというポーズをとり
ため息をついてみせた。
「そんなに大変なら、ベルにも来てもらえば良かったのに」
ベルも私達の仲間でブロンドの髪に天然パーマの
とても頭のいい女の子だ。
「ベルは、今日星粒の選別で忙しいって断られた」
ヒューは脱力した様子でうつむいた。
「そうなのそれは災難だったわね」
リルは、軽くヒューの肩を ”ポンポン” たたいた。
最初のコメントを投稿しよう!