ダイアドーム 南

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  すると、前のほうでじじ様が  椅子を木に変えていた。  天井を覆うほどの枝が生えている  子供達は口をポカンとあけ  ニョキニョキ生えてきた  大きな木を見上げている。  「ではこれから諸君らに一つ  魔法を教えるとするかの」    じじ様は杖を下ろし子供達の  周りをゆっくりと歩き出す。  「その前に魔法の使い方について  話す。これはとても大切なこと  じゃから、よ~く聞くのじゃよ」   じじ様は一人の  女の子の頭をなでた。  女の子は、コクリとうなずいた。  他の子供達もそれにつられて  うなずいた。  「では1つめじゃが、これはすでに  みなも持っておるものじゃが  魔法使いの血じゃな」    と話しながら  子供達の一番後ろにいたじじ様は  木のある方にゆっくりと  戻っていく。    
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