1年7組

2/4
前へ
/7ページ
次へ
頭があまり良くない私は、3年の春から受験勉強を始め、躓きながらも必死に勉強して、ついに! 憧れの央関高等学校に合格! 央関高は県で1番倍率が高くて、でも地方で1番頭がいい学校です。 何より、アニメ好きの私には堪らない、寮制であり、制服も超可愛い。イケメンと美少女ばかり。 上下関係も良く、創立以来荒れたことが一度もないとか。 あ~…夢のような学校だなあ。 頑張って勉強して良かった~…。 「皆さんこんにちは。1年7組の担任になりました、逆井 由利(さかい ゆり)です。よろしくお願いします。」 わっ…美人な先生。 「突然ですが皆さん。ここ、央関高校の”おうせき”、どういう意味か分かる人いますか?」 そんなん知らんわ! 「はい。」 声を派って、真っ直ぐ腕を上に伸ばしていたのは、私の後ろの席の子だった。 前髪パッツンのロングの黒髪で色白!しかもすごい美人!アニメのキャラクターみたい! 「はい。えーと…、岬原(みさきはら)さん。」 「央関とは…、漢字で書くと中央の央に、関所の関と書き、おうせきと表されています。央は、皆して中央に集まり、団結するという意味。関は、物事を遮り、止めることを意味します。駄目なものは駄目だと、我、身の周りの者に教え、共に良く支え合い立派な成人を目指す…という意味が込められています。以上です。」 眠くなってきた。 「あ…、あら岬原さんすごいわね!」 聞いといて驚いてどーすんの先生(笑) 「は?貴様何を言う。おうせきとはその言葉通り、王の座る場だろう。」 岬原さんの右隣り…私から見て右斜め後の席の子がガタッと音を立てて、立った。 黒髪ツインテールで背が小さめのツリ目で眼帯をした女の子だった。 ツンデレっぽい! でもなんか…厨二っぽい。 「何をおっしゃいますか。あなた、少し言語を学習なさい。言葉とは、字・読み方を含めた単語、もしくは文章のことです。あなたがおっしゃっているのは振り仮名のこと。あなた、央関高等学校に受かっておきながらなんです?その頭の悪さは。」 岬原さんもゆっくりと席を立ち、口論を始めた。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加