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あ、もう休み時間終わりそうだ…
「こーわ…、別に迷惑って訳じゃあらへんけど、ずっと抱き着かれると暑いんやけど…」
困った顔の未甘。
皇和は未甘を気に入ったのか、ずっと抱き着いたままだ。
「未甘~…」
猫のように懐いている様子の皇和。
しっかり者かと思ったら、結構甘えっ子なとこもあるみたい。
キーンコーン…
「わあ!ほれ、皇和!席着きい!」
「…ぇえ……」
「じゃあこっそり手紙渡す。だから席着いとき?な?」
「…はい。」
渋々未甘から離れ、自分の席に座った。
………先生来ないなあ。
あれ?そういえば……
「ねえ未甘。」
「んー?」
皇和に手紙を書いている未甘は声だけで返事をした。
「優羅音ちゃんいなくない?」
「お?ほんとや!」
「どうしたのですか?」
皇和も話に加わる。
「優羅音って子おらへんと思って。」
「ああ、確かに邪気眼厨二病お嬢さんがいませんわね。」
名前で呼んであげなよ、皇和…。
「優羅音だったらさっき外にいたぜ。」
私の前の席のイケボくん…銃真くんが口を開いた。
「うんと…、じゅーま君?やったっけ?どゆこと?」
「さっき廊下から外を眺めていたら、優羅音が外を歩いてるのが見えたんだ。」
「銃真さんは邪気眼厨二お嬢さんと仲が宜しいのですか?」
皇和…!
「別に。同じ中学だっただけだ。」
「ふぅ~ん…とか言いながらあ、付き合ってるちゃう?♪」
未甘が楽しそうに話す
「中学が一緒だっただけって今言ったばっかりだろう。話聞けよお前。」
「お前じゃあらへん!未甘や!」
未甘心ひろ!そこしか突っ込まないなんて!
「じゃあ未甘。」
「よろしくな、じゅーま君。」
未甘は机から未を乗り出して銃真くんの方に手をのばす。
「銃真でいいよ。よろしく。」
銃真くんは未甘と軽い握手をした。
いーなー、イケボと握手。(笑)
「ちょ!あなた!私の未甘に何をするんです!」
またギュッと未甘に抱き着く皇和。
「こーわ暑いっちゅうねん(笑)」
「私の未甘です!」
「はいはい(笑)」
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