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カチャカチャと、シャボン液にノズルを差し込み、フーッと吹き出すと、ぽん、ぽんと、シャボン玉が膨らんで、飛んでいく。
近所の駄菓子屋で買った、シャボン玉。
どうして、こんな物を買ったのか、私にも、わからない。
多分、気まぐれだ。
「所詮、男なんて、シャボン玉」
どこかで、聞いたこの言葉。
「パンッと、消えて無くなって」
もう一度、フーッと吹く……。
「居なくなる」
ふわふわと漂い、消えていく、シャボン玉を眺めた。
付き合ってた、あいつと昨日、別れた。
好きとか、愛してるみたいな、恋愛感情の気持ちは正直、微妙で。
あいつが、付き合ってと言ったから、うんと返事をした。
「別れる運命でした……ってか」
ふわふわと、どこまでも飛んでいく、シャボン玉を眺め
「出会いがあるのかねぇ……」
適当にぼやき、フーッとシャボン玉を吹いた。
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