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スクールバスを朝から途中下車するのは思っていたより簡単だった
「すみません具合が悪いので帰ります。ここで降ろして下さい。」と運転手にお腹を押さえながら腹痛の演技をして見せ
次のバス停で降りれた
「気をつけて帰るんだよ」仮病の私を本当に心配してくれている
『ごめんなさい嘘ついて。でも緊急事態なのしょうがないね』
心の中で謝った
人目につかないように
バス停の目の前にあるコンビニのトイレに駆け込んだ
慌ててひな子に電話をかけるとワンコール鳴らなずに電話に出た
「何があったの??今何処?」さっき質問を急いでもう一度聞きなおした
「くっ…う…っっ」
泣いて声が出ないのか何かかすかに聞こえて
今まで生きてきて最悪の状況を考えてひな子の返事を少し待った
色々考え過ぎて泣きそうになる
その次瞬間に
「ギャハハハッッ」
明らかに爆笑しているひな子の声が聞こえる
急に一変した態度に困惑しなた
ひな子は笑いを押さえながら「ウソだよぉ大変なことなんて何もないよっ」また笑いだした
一気に不安で張りつめた気持ちが嘘だと分かると
力が抜けた
ふたのしまったトイレの便座に腰を降ろして
ひな子に改めてて聞いた「ウソなんだ?」
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