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「ユウさんはランス様と一緒に迷宮を散歩をしたい、そうですよね」
「うんっ」
力強くユウが頷く。
「そしてランス様はユウさんを危険な迷宮には連れ出したくはない」
「当然ね」
紅茶を味わいながらランスロットが同意する。
「私としましても、ランス様と同じ意見です。危険な魔物がいる場所に自衛の手段を持たないユウさんを連れて行きたくはありません」
それを聞いたユウが不満をこぼしそうになるのを片手で制し
「そう、あくまで“危険な魔物”がいる場には連れていきたくはありません」
それを聞いたランスロットがピクリと動いた。
それを確認しながらシルヴァリオンは話し続ける。
「確かにここ中層はとても危険です。魔物なのに魔力を上手く扱えない下級魔族は確かに存在しますが、中層では基本魔法だけでなく種族特有のスキルを用いる強力な魔物が多数生息しています。ええ、実に危ない。中層では」
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