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バトルロード。
それはこの国の国王が作った娯楽の1つで、そのバトルロードを突破したものには豪華賞品が与えられ、騎士団員にもなれるものだった。
参加資格は戦える者。 年齢、性別は問わないらしい。
「どう? フェンブレンさんもバトルロード、参加してみたら?」
「何でだよ、俺は傭兵。 騎士になんかなりたくねぇ」
「騎士は二の次でも、豪華賞品ってのに興味わかないかい? バトルロードは10年前から行われてるけど、今だ誰一人としてその道を突破した人がいないらしい」
「へぇ……」
熱く語るマスターへ、俺は軽く相槌を打つ。 すると、マスターは俺に顔を近付けてこう言った。
「怖いのかい? フェンブレンさんはしょせん騎士崩れの傭兵さんって事でいいのかい?」
「何を! 言わせておけばチョビヒゲが!」
マスターの挑発に、俺はカウンターのテーブルを叩き立ち上がる。 すると、マスターはまた俺を挑発しやがった。
「誰も突破できないバトルロードが、恐いから気のない素振りを見せてるんだろ? 私が戦えたら行くんだけどなぁ」
「あんたが行っても直ぐにリタイアだ! 俺なら……」
「俺なら?」
マスターはそう言って俺がこうしか言えない環境を作り出す。
「俺なら簡単に突破してやるよ! で、豪華賞品持ってかえってここで少ねぇ酒をまとめ買いしてやる」
「じゃあ、それまでに沢山仕入れとかなきゃな。 ……フェンブレンさん、本気でやるの?」
「やってやるよ! 男に二言は無い! ……が」
「が?」
俺はマスターが持ってきた紙をよく見ると、そこには躊躇う文字が書かれていた。
参加費用、一人2000ゴールド。
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