40人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
「・・・ふぅ」
ドラえもんから渡されたスポーツドリンクを受け取り、一気に飲み干した。
どうやらひどく汗をかいていたようだ。
「・・・落ち着いたかい、のび太くん」
「うん。ありがとうドラえもん」
あの暗闇から目覚め、ドラえもんとの再会を喜んだ後、のび太は自分の部屋で状況を整理していた。
「それで・・・ママは・・・」
「うん・・・」
ドラえもんから話を聞くと、のび太が倒れた後、襲い掛かってきたママを、ジャイアンやスネ夫達が何とかしてくれたらしい。
その何とか・・・というのは聞く気にはならないが。
それにしても、どうしてママは襲ってきたのだろうか。
あの時のママは・・・もう人間ではなかった。人を食っていた。しかも夫であるパパを・・・。
「ママ・・・」
「仕方がないよ、のび太くん・・・。それに・・・」
彼は信じられないという顔をしながら窓の外を見た。
「この騒ぎは・・・世界中で起こっているみたいだよ」
「・・・え?」
何を言っているのか分からなかった。この騒ぎ?世界中?
意味の分からないことばかりで、のび太は酷く混乱した。
「ちょっと待ってよ。僕には何がなんだか・・・」
「それは・・・」
ドラえもんは淡々と説明を始めた。
最初のコメントを投稿しよう!