僕の夏休み計画

2/5
前へ
/118ページ
次へ
 休日の夜。  夕食を食べ終え、いつものように2人でのんびりテレビを見る。  正確には、テレビを見ているのは俺だけで、孝ちゃんは新聞を読んだり何かの資料を目に通したりしてる。  俺が部屋に戻るまで、孝ちゃんも寝室には入らない。  俺はそんな孝一郎を時々眺めながら、ソファに寝そべってテレビを見ていた。 「なあ、ナオ」 「あはは……なぁに」  ぽつりと呼ばれ、俺は笑いながら軽く返事をした。  お笑いコントがツボにハマり、お腹を抱えて笑っていた時だったから。 「お前最近、彼女できたのか」  思わずソファから転げ落ちた。 「やっぱり」  新聞から顔を上げ、ニヤニヤと俺を見下ろす孝一郎を見上げながら、強打した肩をさする。 「何それ、いないけど」  本当にいないし。 「最近メールの送信量が増えてるし、通話料も増えている」  どうやら携帯の内訳を見ての事らしい。  定額制のプランだから気にしてなかったけど、使用分は内訳に表示されるんだ。  保護者とはいえ、プライバシーもへったくれもない。
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

445人が本棚に入れています
本棚に追加