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「止(や)めて、止(と)めて、それだけは、止めろ…………ア――――――――ッ!?」
いきなり変な叫びで飛び起きる。
「止められー! 黒歴史、黒歴史だけは止められぇぇー! 天空演武双撃断罪龍王斬とかいやぁぁぁ!!」
昔々の小五病に罹ったときにニヤニヤしながら書いたノートが、中学の情報のスプリンクラーと呼ばれる奴に知られた時の夢を見た……。
ただ、名前とエフェクトだけ知られて、動作だけ知られなかったのが唯一の救いだ。
「……………………」
「ん?」
気付いたら俺が寝ていたベッドに、備え付けられた丸椅子に座って開いた口が塞がらない状態で、ルクシアさんが固まっていた。
「……あっ、おはようございます!」
「あっ、おう。おはよう」
「えっと、なんか用事ですか?」
「いや、あの、その、な」
なーんか出会ってからの雰囲気が違うなあ。
「あっ、今俺が全裸のことですか? だいじょーうぶ! 服が無くなるのは想定内だから」
あっちでも普通の服なのに、常識的に炎や雷とかバンバン飛び交ってるここで無事なわけがないからな。
…………まあ、大分先を見越しての話だったけど。
「でもなぁ、ここまで運ぶのに見ちまったしな」
「何を?」
「あの、そのあれだ。あの……ち……」
「ん?」
にやけて首を軽く傾げ、深く追求する。
「……こ」
「はい?」
「ちん……」
「良く聞こえないなぁ」
「――――っっ!! テメェの股下にぶら下がってるもんだよ!」
真っ赤になって首を絞められた……。
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