私という存在
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「月が綺麗だ…」 一人の青年が呟いた。 黒の髪を横に緩く結い 長めの前髪で少し 顔を隠していた。 その青年は暫く月を見ると 踵を返し帰路につこうとした。 その時ふと人の気配を感じた。 (この近くに人がいるのか?) そして青年が見つけたのは 苦しげに横たわる 一人の少女だった。
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