私という存在

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青年は大きな屋敷の門を くぐり、中に入った。 (とりあえず俺の部屋に 寝かせておくか) そう思い自室へ向かった。 「あれ?一くんだ」 後ろから声をかけられ 青年は振り向いた。 青年にとってこの時 あまり会いたくない人物が 立っていた。 「その人、どうしたんですか?」 柔らかい口調で 青年に問いかけた。 「総司か…。さきほど 怪我をして倒れてるのを 見つけて連れてきた」 総司と呼ばれた青年は にっこりと微笑み 「手当てをしないとね。 …目が覚めたら色々と 聞かないといけなさそうだし」 恐ろしいほど美しい微笑みに やれやれと思いつつ 道具を取りに行った総司と 別れ自室へと足を早めた。
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