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「授業始めるぞ」
先生の合図で授業は始まる。真剣に授業を聞くもの、携帯をいじるもの、寝るもの、色々な姿がある。彼、零は真剣にではないが、ノートをきっちり取っている。その字は丁寧で、とても読みやすい。授業のときはフードを取っているが、前髪のせいで相変わらず表情は分かりづらい。しかし口は尖ったまま。
彼は成績が良い。学校内でもトップ3に入るほどだ。普段は喋らないが、先生に当てられればきっちり答える。
特にすごさを感じさせるのが、魔法を使った授業。
「次は…模擬戦だな」
場所は変わって体育館。零が所属しているクラスはここに集合している。
「二人一組でやるから呼ばれたら来い」
呼ばれた生徒は模擬戦を行っていく……。
「次、黒野!」
「はい」
零が呼ばれた。
相手と対面する。その相手は顔色が悪い。理由は単純、彼と当たってしまったからである。大体の人が零の強さを目にしているので、当たりたくないと考えているのだ。
そんな相手を見て零は舌打ちをし、フードを被った。
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