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ルーウィングから、行方不明者が三名出ていたのだ。そのどれもがAクラスの学生だというのだから、彼らを受け持つ担任教師は頭を抱えたことだろう。
そうした経緯を経て、時刻は昼前。
設置された対策本部の休憩室にて、件の担任教師に詰め寄る二人の生徒がいた。
「――というわけで、彼らの捜索に行きたいので許可を頂けませんか?」
「え、ダメだけど?」
椅子に腰掛けたメルの即答を受け、発言したソラの傍らに控えるクゥトもやっぱりか、という表情を浮かべる。
現在、この部屋にいるのはこの三人だけだった。
名目上は内密に耳に入れたい情報がある、というものだったため、わざわざ人払いもしたのだが、どうやらそれは方便だったらしい。前振りから今に至るまでの周到さにメルは内心舌を巻く。
「広域探知、範囲殲滅に特化したボクの風魔法はこういう時にこそ有用です。地震で生じる諸々の弊害も、飛行すれば軽微な影響で済みます。なにが不満なんでしょう?」
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