10228人が本棚に入れています
本棚に追加
だが、慰めになるかは別として、早い段階で対応策を講じられたのは彼らの自制があってこその成果だった
「……それはまた、ぞっとしない話ですね」
驚愕するクゥトとは対照的に、ソラは落ち着いている。概ね予想通りな反応だった。
「白々しいわよ、ハインド君。どうせ、気づいてたんでしょう?」
「まぁ、一応形だけでもそう言っておくべきかなーって。もちろん、今のはここだけの話ということも理解していますよ。混乱を招かないための、必要な情報規制だ」
「話が早くて助かるわ。そーいう事情なの」
「街の外門を警護する方々に、ほんの少し口添えしてくれるだけで良いんです。お願いできませんか?」
「……最低でも、アナタ達を動かせるのは王都から派遣される騎士団かギルドの精鋭部隊と対ゴーレム種用の迎撃兵装が到着してからよ。アタシだって心配なのは同じなの。これで納得してもらえないかしら?」
「それじゃあ遅いんですよ」
最初のコメントを投稿しよう!