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「で、なんだっけ?動機?そうだねぇ。春休みだったのが原因かな。それも、小学生から中学生に変わる春休み。私みたいな馬鹿な子供は少し大人の階段を登った気になる訳。そして、更に登って大人ぶりたいんだよ。 「そういえば、大人の階段をいやらしい意味に解釈をする友人がいたな。そこそこ仲が良かった友人だと、私は思うよ。私の人生で一番仲が良かっただろうね。彼女にはとても感謝しているよ。どれくらいかっていうと、アメーバから見たら、これくらい。私の親指から小指は多分12.41だ。 「私はその友人にとても感謝しているけど、ただ彼女の大人の階段の解釈を私は受け入れられなかった。というか、私はきちんとした意見が無かったんだ。これだ!っていうビシッとした意見がね。色々考えてみたんだけどもね、殴り合い?子供の遊びじゃないか、恋?そんなもの幻想だヤモリに食わしとけ、ファッション?最近じゃあガキもませた服を着てらって感じだったわけだよ。 「そんな時、電車の吊り広告、もしかしたら新聞の広告かも知れないね、とにかく広告で殺人事件を描いた小説を見かけたんだよ。私はビビッと来たね。大人の香りがする。私は一気に殺人がしたくなった。 「殺人って響きが良い。私はさ行が入っている単語って良いと思うよ。言葉を発した時に、ぞくぞくする。鎖骨とかも良いよね。良い感じにエロチックじゃないか。ちなみに私は鎖骨より肩甲骨の方が好きだよ。肩甲骨がきれいな人を見ると一瞬で理性が吹っ飛びそうになる。
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