新しい生活

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新しいお父さんが運転するなか、枯れ葉がちらほら残る並木道をくぐっていった。 「新しい家が気に入るといいんだが」 「そうね。お兄さんたちも優しいから心配はないわ」 助手席で新しいお母さんが、かわいい微笑みを浮かべる。 私は黙ったまま、コクンとうなずくしかできない。 しばらく走ると、住宅街に入り、一件の白い家の駐車スペースに車が止められた。 「さぁ、着いたぞ」 私は、少ない荷物を一つ、胸に抱き締めて、大きなドアの前に立った。
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