8人が本棚に入れています
本棚に追加
新しいお父さんが運転するなか、枯れ葉がちらほら残る並木道をくぐっていった。
「新しい家が気に入るといいんだが」
「そうね。お兄さんたちも優しいから心配はないわ」
助手席で新しいお母さんが、かわいい微笑みを浮かべる。
私は黙ったまま、コクンとうなずくしかできない。
しばらく走ると、住宅街に入り、一件の白い家の駐車スペースに車が止められた。
「さぁ、着いたぞ」
私は、少ない荷物を一つ、胸に抱き締めて、大きなドアの前に立った。
最初のコメントを投稿しよう!