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(ああ……ダセェ)
ガキのわけわかんねぇ叫び声が、壁もない店内に聞えてくる。
俺は置かれたイスに座って、眉間にシワを寄せたままじっと耐えていた。
近所の大型スーパー。昔はもう少し小さかった気がするが、建物の老朽化に併せて大型化。
地元密着の姿勢は変わらないらしく、わざわざ客が遠くから足を運んで来るというよりは、地元のおじちゃんおばちゃん、そしてくそガキを連れた家族でごった返している。
よっぽどの事がなかったら、俺がこんな所に足を踏み入れる事は滅多にない。
趣味の良し悪しとかを語る以前に、低価格だけが売りでファッション性皆無の激安衣類しか取り扱わない専門店。
どこにでてもあるファーストフード。店に特徴も何もなければ聞いたこともないうどん屋。
とにかく、目に映る全てのものが俺には不快だった。
華の大学生。自由な時間は何だって出来るっていうのに、こんなダサい場所で時間を過ごさなければいけないっていうのか。
空気がイヤ。
周りの環境がイヤ。
万が一、いやいや、億が一にも、俺とその他のヤツが同等に扱われるのは耐えられない。
それでも、俺はここにいるしかなかった。
俺は目の前にある白いテーブルを手で小突く。
早く終わってくれ。1分でも、1秒でも、少しでも早く終わって欲しい。
俺は目の前でパソコンを相手にしながらも笑顔を崩さない女性店員をみつめた。
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