3章 混沌の午後

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「もしもし?」 『今、大丈夫か?』 「おうよ」 『学校、二日間休校だってな』 「まあ、あんなことがあったんだから当然だろうな」 『何か予定でも決まった?』 「もち。女の子とデートだな」 『そうか。空いてるならよかったよ』  このへんのやり取りはもう定番。俺に彼女がいないことなんてキョウヤはわかりきってるし、その逆だって同じだ。 「どうした? どっかで遊ぶのか?」 『いや、違う。気になることがあるから、一緒に付き合ってほしくて』 「何だよ、水くせえな。そんなの付き合うに決まって――」 『とりあえず、明日の行き先は学校だけど大丈夫か?』  学校というキーワードだけで、体が一瞬固まる。だけど、そんなことでビビる俺じゃねぇぞ。 「任せとけ!」
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