3章 混沌の午後

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『じゃあ明日の朝、ナオヤの家に行くから』 「わかったよ……なあ、キョウヤ。1つ聞いていいか?」 『ああ、どうした?』 「キョウヤはどうしてこの件に深入りするんだ?」  それは、少し前から疑問に思っていたことだった。  俺だってこんな事があって、その正体が何なのかは突き止めたいと思ってる。それでその正体がわかったら、そいつをぶちのめしてやりたいとも思う。  でも、普通のヤツの感覚なら、こんな恐ろしいことがあったら関わり合いになりたくないとか、もう忘れたいって思う方が普通だろう。  キョウヤは普段から滅多に感情を出したりしないし、今回だって同じように見えるけど、何か内面は違う……ように思える。 『……ひょっとして、迷惑だったか? それなら俺一人で――』 「ああ、違う違う! 別に関わりたくないって訳じゃないんだ。ただ、何か特別な思いがあるなら聞くぜ? ってだけだ」 『……』  キョウヤが躊躇うなんて珍しいな。よっぽど何か込み入った事情でもあるんだろうか。 「キョウヤ、悪かった。話しにくい事なら無理にとは言わないから」 『悪い。まだ確証も何もないから何も言えない』 「それは何かわかったら教えてくれるって事でいいよな?」 『ああ、もちろんだ』 「よっしゃ! じゃあいいぜ。明日を楽しみにしてるぜ」 『ナオヤ、ありがとう』
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