3章 混沌の午後

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「あのなぁ……寝言は寝てから言えよ」  美樹刑事が頭を掻きながら俺を睨み返す。 「え?」 「え? じゃねぇよ。彼女の携帯電話ぐらいとっくに調べたさ。どこにもMGとやらからのメールなんて無かったよ」 「ウソだ。マジかよ?」 「サツがそんなつまんねぇ事でウソ付いてどうする。付くならもっとまともなウソを付くさ」 「ユカリの彼氏が誰かは断言できないけど、そいつがあの時の騒動で消した可能性もあるな」  キョウヤがそう呟いたのを見て、美樹刑事はあざ笑うかのように鼻で笑う。 「携帯会社にも問い合わせ中だ。そんな小細工をしてたらいずれバレるけどな……仮に犯人がいたとしたら、てんで間抜けな犯行だな」 「で、でも。吉田先生が犯人だったとしたら、あいつはそんなに頭よくねぇからありうるじゃんか!」 「ハッハッハ! とことんてめぇの担任を嫌ってるみたいだな。わかった、決定的な証拠を突きつけてやるさ」 「な、何だよ……」  動揺する俺に、美樹刑事は人差し指を俺に突きつけた。 「ユカリさんの彼氏は、吉田先生じゃねぇ。別にちゃんといるんだよ」 「そいつは誰なんだよ?」 「クラスメイトだ。誰かは言わねぇが、そいつを含めて生徒はあの時は教室にいたんだから、犯人にはなり得ないよな?」  美樹刑事の反論に、何も言い返す言葉がない。  やっぱ、適当に考えたアイデアじゃダメか……。
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