男「どいつもこいつもやることが甘すぎるだろ!!」

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男「いいか?通説で定義されてる魔術ってのは、術って言葉が表す通りに技術の一つな訳だよ。ちゃんとした原理の下で超常現象起こす訳。手から火を出したり空気を凍らせたりな」 幼馴染「ふむふむ」 男「で、魔法ってのはだな、物にもよるが一切の物理法則を無視して種も仕掛けもなく超常現象が起こせちゃう能力な訳よ」 幼馴染「ごめん、既に違いがわからないんだけど」 男「だからマナとカナくらい違うって言って―――」 幼馴染「ごめん、それはもういい」 男「・・・・・とにかく、そうなってるんだよ俺の中では」 幼馴染「あ、それってあんたの中ではの話なのね。力説するからちゃんとそういう決まりがあるのかと思っちゃったわ」 男「いいんだよ細かいことは」 幼馴染「重箱の隅を突くようなこと言ってるようなあんたがそれ言うのはどうかと私は思うんだけど・・・・・」 男「あーもううっせぇな、黙って聞け!」バンッ! 幼馴染「わかったからいちいち机叩かないでよ、泣くわよ?」 男「す、すまん・・・・・・」 幼馴染「・・・・・もういいわ。それで?あんたはそれが気に入らないって?」 男「いや、まだある」 幼馴染「興味ないけど一応聞いとくわね。何処に?」 男「ここが一番重要だ。これはどの話にも言える」 幼馴染「ほう」 男「例えばさ、お前がこの主人公の立場だったとしてだ」 幼馴染「落ち毀れとか言われてる訳ね」 男「そう。んで、お前は自分をそんな風に呼ぶ人間を殺したいほど憎んでる」 幼馴染「うん」 男「でも、お前にはそいつらを殺す力なんてないと仮定して考えてくれ」 幼馴染「わかった」 男「そんなお前が、ある日たった一人で国一つを消し飛ばしてしまえるほどの力をひょんなことから手に入れました」 幼馴染「はい」
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