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男「どうする?」
幼馴染「どうするって何よ」
男「その力をどう使うかってことだよ」
幼馴染「あぁ、なるほど」
男「どう使う?」
幼馴染「うーん、そうねぇ・・・・・。もし私がその立場だったら、その力を私を蔑んだ人間を見返す為に使うかな?」
男「具体的にどういう風に?」
幼馴染「相手を殺したいほど憎んでるって前提があるなら、多分殺すのに使うわね」
男「だろ?」
幼馴染「うん。で、それが何なの?」
男「そうするはずなんだよ、普通は。殺したいほど憎んでるって言うならな」
幼馴染「うん」
男「でも、だ」
幼馴染「うん」
男「こいつらはそれをしやがらねぇんだよ!」バンッ!
幼馴染「だから机叩くなって言ってんでしょうが」バシン!
男「・・・・・すいません」
幼馴染「わかればよろしい」
男「・・・・あー、話戻していい?」
幼馴染「いいわよ」
男「俺が許せないのは、どいつもこいつも甘いってことなんだよ。勝てる力が手に入ったら、真っ先にそいつらを殺すと思うんだ普通は。なのにこの類の作品の主人公ってのはその力を隠しつつのうのうと学校に通ったりしちゃうんだなこれが」
幼馴染「ふーん」
男「おかしいだろ?」
幼馴染「・・・・・自分がその立場だったら、って考えたらちょっと疑問だけど話を続ける為にはそうしなきゃいけないんじゃないの?」
男「そうじゃなくてもいくらでもやりようがあるだろう。世界に復讐するとか、家族への復讐を遂げて空っぽになった主人公が紆余曲折あって立ち直る話とか」
幼馴染「まぁ、そうね。そういう書き方も出来るのかも」
男「だろぉ?」
幼馴染「でもまぁ、なんて言うかそういうのがお約束ってやつなんじゃないの?毎週懲りずに吹っ飛ばされる悪の組織の二人組みとそのペットの猫みたいな感じで」
男「王道路線ってのでありっちゃありなのかもしれないが、俺はそれが気に入らないんだよ。どれもこれも基本の話をちょっといじったようなやつばっかりだしさ」
幼馴染「設定が同じなら似るのは仕方がないわよ。それがお約束なら尚更」
男「でもよぉ・・・・・・」
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