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「そういえば先生に公欠の連絡してなかったなぁ。後で連絡いれとかないとなるちゃん先生の仕事増やしちゃうし。――って、あれ……なに?」
彼女が目にしたのは空から降ってくる……、人だった――。
「なんで人が空から!?- って、助けなきゃ――!!」
彼女はすぐさま立ち上がり落下地点へと向かう。
「落下速度が早すぎる、これじゃ追いつけない。――そうだ!」
何か閃いたように彼女はポケットからビー玉のような小さい透明の玉を取り出した。
そして囁くように呟く。
「――術式起動――」
声と同時に玉から蒼い光が彼女を包み込むように纏(まと)っていく。
「――魔術書十三項・加速器(アクセルギア)――」
身に纏った青い光は彼女の靴にみるみる吸収されていく。
靴が青い光を放ち始めた。
一瞬が過ぎた時、彼女は風の如く丘を駆ける。
その姿はなんとも軽やかに、ステップを踏むかのようだった。
……これで間に合うか!?
「いや、――早すぎる!これじゃ受け止められない!」
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