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そこには、
「……男の、子?」
鼓動が感じられる。まずは生きていることにほっとした様子で顔へと視線を流してゆく。
……高等部くらい、なのかな?
「少し小柄……、私とおんなじくらいかなぁ」
微笑ましい表情で優しく彼の頬を撫で、
「でもなんで空から降ってきたんだろう、しかもこれ制服だよねぇ。でも見たことない服だし。――まさか転校生?」
独り言のように呟いていると、
「……あ、れ?ここは――」
「あ、気がついたのね!よかったぁー。大丈夫、怪我とかしてない?痛いところはない?あったらいってね、すぐ治癒するから」
意識が戻った彼に問うも、まだ状況が掴めていない様子だった。それもそのはず、さっきまで空から真っ逆さまに落ちてきたのだから。
すると彼が口を開いた。
「あ、いえ、大丈夫です!ご迷惑をお掛けしてしまいまして――」
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