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彼の言葉を遮るように彼女は、
「迷惑だなんておもってないわ。むしろ運命の出会いって感じでっころの中ではドキドキしてたわけだし……、って何言ってるのかしら私――」
少し照れる彼女だったが、深呼吸をして改めて彼と向き合って話を再開した。
「あ、紹介が遅れたね。私はシリア、来栖シリアよ」
「こ、古賀……夏樹、です」
「なつきって言うんだぁ、よろしくね」
来栖は微笑みながら手を差し出した。
その表情に夏樹は少し顔を赤らめながら俯き気味に握手をした。その表情はまさに純粋な少年の顔だった。
するとシリアは再び心配するかのような顔つきで夏樹に問いかける。
「さて、気にはなってたんだけど聞いていい?」
彼はこくりと頷く。
「夏樹、あなたは一体何物?空から飛行器(フライトデバイス)も重力魔法もなしに落ちてくるなんて常人のすことじゃ無いわ。」
……魔法。
その言葉に夏樹は耳を疑った。
「魔法……って、何?」
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