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茹だるような暑さは、まだまだ夏が終わらないことを告げている。 終電の電車。 女性が一人。。ではなく、その隣には大人の男性が一人。 彼女を支えるようにして、満員になっている電車に一緒に入っていった。 彼女の名前は七瀬春海。 グレイのスーツにピンクのブラウス。 髪は少し短めで、軽くパーマをあてている。 大人しめな印象は相変わらずである。 「お酒買って帰る?」 「ん、いいよ。」 ふたりの声は、 動き出した電車の音によって、 かき消されていった。 ――――――――――――
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