序章 始まりの言葉

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その子は、とても小柄で、たまに小学生(よくて中学生)と見間違えられるらしい。 だけど、その愛くるしい容姿に、誰もが惹かれた。 かく言うオレも、その一人だ。 あの子と出会えたのは、奇跡だと思う。 クラスの人気者が、オレに話しかけることだなんて絶対にあり得ないことだったんだから。 高嶺の花、なんてのは言い過ぎかもしれないけれど、それくらいオレにとっては遠い存在。 でもあの子は、オレの目の前に来てこう言った。  「はじめましてっ!   私、久遠寺 こひな。よろしくねっ」
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