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【誉】
『ドラムはね、バンドの心臓なんだよ。
だから、もしやってくれるなら、西舘の心臓あげる。つまんないなんて言わせない。
どれだけ生きてるか知らないけど
一番楽しい時間をあげるからさ。やんない?』
西舘歩舞と名乗ったその子は、よほど自信があるのか真っ直ぐ私を見てそう言った。
一番楽しい時間?
心臓をあげる?
思わず、口元に笑みがこぼれる。
随分面白い子が居たものだ…
偲君に連絡をして、先日の礼を言い、西舘君を呼んでもらう。
やってきた西舘君にニコリと笑い会釈する。
『正直ドラムにまだ興味はありません^^
しかし、貴方には興味がわきました。なので、やらせて下さい^^
ただし…』
西舘君の心臓をトンと指差し、耳元で囁く
『つまらない時は、ココ。ホントに食べちゃうかもしれませんよ?』
ニヤッと笑って威してみせる。
(まぁ、食べるのは趣味じゃないし、人なんて殺せませんが…それくらい言った方が面白くなりそうですしね^^)
最後に
いつものニッコリ顔で喋りかける。
『素人相手にあれだけ言うんですから、楽しませて下さいよ?西舘君。』
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