プロローグ!つまりは始まりっ!

3/4
前へ
/29ページ
次へ
そのとき、 「おう、勇一。お前どうだった?」 「ん?ああ、浩輝か。」 話しかけてきたのは、左京浩輝(さきょう こうき)。 同じ中学だったやつで、出席番号で前後だったとかで親しくなった。 こいつも受験していたわけだが、顔がにやけてるあたり、合格したんだろうな。 「受かってたよ。奇跡的に。」 「マジか!俺、本心ではお前落ちてると思ってたよ!」 とても爽やかに、とても正直に、傷つくことを言われた。 「もういいよ……。」 「いやごめんごめん。まあとりあえず俺も受かったから、またこれから三年間同じ学校だな。よろしく。」 「ああ、まあよろしくな。」 「んで、他のあいつらは受かったのか?お前知ってる?」 「いや、知らない。ここ来て最初に会ったのお前だからな。」 「そうか……まあ、あいつらなら受かってるだろうな。」 「てか、あいつらが落ちて俺が受かるとかありえないだろ。」 俺たちの他に三人、同じく受験したやつがいるのだが……まあ三人とも、中学の時は上位十人の中に入ってたからな。どうせ受かってるだろう。 「勇一。」 「なんだよ、空気になってた親父。」 「え……いやまあ事実か……ええと、三人とも皆受かったそうだぞ。今メールで来た。」 そこで認めちゃ、親として駄目だろ。 とか思いながら、親父の携帯を見る。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加