私立聖ブルージョークス女学院2

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 特に高校ともなれば、男が周りにいない分、過剰に色気づいたガキどもがエッチな妄想で頭をパンパンに膨らませているに決まっている。そんな学校に赴任した片山左京の事を内心心配していたのだが、彼は特に悪影響を受けている様子はなかったので環は少しほっとした。  いかにも好々爺然とした校長にあいさつを済ませ、環は綾瀬という少し年上の先輩女教師に連れられて校内の敷地にある学生寮に行った。この学校では生徒の3分の1ほどが寮に入っていて、環は寮監補佐をする事になっていた。廊下を歩きながら綾瀬先生が話しかけてきた。 「新任の先生には寮監補佐をしていただくのを慣例にしようという事になってるのよ。去年は片山先生にもやっていただいたけど、男性だから校外のアパートから通ってもらわないといけなくて。女性の先生なら寮に住み込みでお願いできるからあたしも助かるわ。まあ、その分大変でしょうけど、よろしくね」 「あ、いえ、こちらこそ。よろしくお願いします」  半分就職浪人の環には、住居費と食費が安くすむのはありがたかったが、正直生徒と同じ屋根の下で一年間暮らすのは気が重かった。 「それとこれも片山先生と同じで、神津先生には各クラブ活動の顧問補佐を月替わりでやっていただきます。他の学校に赴任しても役に立つわよ」 「あ、それはもう聞いてます。でも、あたしに務まるかしら?」  歩いているうちに、環はふとある事に気づいて綾瀬先生に問いかけた。 「あの、壁のあちこちにイースターのイベントのポスターが貼ってありますね。これって学校行事なんですか?」 「ああ、あれね。まあ、新入生歓迎イベントも兼ねているのよ。今年2012年のイースターは4月8日で、ちょうど新学期の始まりだから、ちょうどいいわけ」 「あれ?あの、すいません。あたしの大学の友人で、その子ロシアからの留学生なんですけど、その子は今年のイースターは4月15日だと言ってたような……」 「ああ、それは東方教会の日取りね。うちはローマン・カトリック系の学校だから西方教会の日取りなのよ」 「え?イースターの日って国によって違うんですか?」
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