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窓の外は真っ暗な闇にポツポツと
小さな光が踊る
この電車に線路はない
第一この世界には地面がない
ただ車輪は何もない空を切るだけである
真っ暗な…いや、何か宇宙空間というべきか
僕はただその中を目的もなく進んでいる
不思議と今退屈という感情はない
窓の外は何もないというのに
僕は期待しているのだろうか
もしかしたら窓の外に何かしら写るのではないか
何か違った物が存在があるのではないか
ただ本当にそう思っているのなら
無駄なことかもしれない
ただそう望んでしまうのは仕方がない
今どれだけの時間が過ぎただろう
何時間、何分、何秒?
いや、もしかしたら刹那の刻かもしれない
相変わらず窓の外には何も写らない
それでも僕は見続けた。
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