4人が本棚に入れています
本棚に追加
「…あの路地のマンホールを追って行ったとこに、一軒家がある。
その家で、汚れたとこ綺麗にしてある服は勝手に使っていいから。
んで、逃げな…。
捕まらねぇように気ぃ付けろ…」
翼は辛そうに呻きながら、息をする。
「な…んで、そんな…こと………」
「…………アンタの幸せを奪った罪滅ぼし」
翼が答える前に、玄関から出て来た櫂が答えた。
「櫂…………」
「…………早く行け。逃げる気がないなら…俺が始末してやるが?」
無表情に言う櫂に、戦慄を覚えた少年は、蒼白になりながらも翼に示された道を駆けていった。
最初のコメントを投稿しよう!