闇の中の道標

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「…あの路地のマンホールを追って行ったとこに、一軒家がある。 その家で、汚れたとこ綺麗にしてある服は勝手に使っていいから。 んで、逃げな…。 捕まらねぇように気ぃ付けろ…」 翼は辛そうに呻きながら、息をする。 「な…んで、そんな…こと………」 「…………アンタの幸せを奪った罪滅ぼし」 翼が答える前に、玄関から出て来た櫂が答えた。 「櫂…………」 「…………早く行け。逃げる気がないなら…俺が始末してやるが?」 無表情に言う櫂に、戦慄を覚えた少年は、蒼白になりながらも翼に示された道を駆けていった。
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