闇の中の道標

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闇が支配する時刻。 闇のような漆黒の髪を一つにまとめている少年が、何かの塊を無表情に見つめていた。 少年の手は黒く染まっている。 手から黒い雫が滴っているが、少年は気にせずに塊をただ見つめるだけだ。 一体どのくらい見つめていたのだろうか。 少年は顔を俯かせ、塊を放置したまま、闇に溶け込んでゆくように消えた。
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