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「おーよ、何だかんだ言って、あいつらが一番楽だわ」
と言って、微笑みかけ、あっと何かを思いついたように短くつぶやくと、私の頭に手を乗せて
「もちろんお前は一番好きだぜ?」
と言った。
「――――!!」
突然のことに私は思わず固まって「もうっ!!」と拗ねたように言い、先輩よりも先を歩いた。
多分、私の顔は真っ赤だろう。
いやこれは夏の暑さからくるものだろうと、自分に言い聞かせ、クルリと先輩へ振り向いた。
「私は先輩が世界で一番格好いいと思いますよ!!」
と、言って見せると、先輩は驚いたような表情を見せると、すぐに左手で口元を押さえた。
「いきなり何のツンデレ?!」
「さっきの仕返しですよ」
――禍福は糾える縄の如し――
幸福と不幸は寄り合わせた縄のように表裏一体の存在。
幸せな時間を過ごしていたときと一変し、家に着いたとき、私は人生最大の不幸に見舞れることとなった
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