一章

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「…私は啓太君達とは高校で会ったから、昔のことなんて知らない」 だけどね、と言葉を続ける。 「人には人なりの強さがあるの。それは自分が知らないだけで、他人は気付いてるかもしれない。…ううん、他人しか気付かないものだと思う」 「じゃあ抄華は、俺の強さを知ってるの?」 「当たり前じゃない」 と、私は誇らしげに言った。 「でも、啓太君には言わない」 「何で?」 「面白いから!!」 私は啓太君にピースサインを見せて、再び二人の試合に目を向けた
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