一章

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「ハァ……」 羽方 悠真[ハカタ ユウマ]は深いため息をついた。 就職が困難な時代に彼は、やはり就職が出来ず、コンビニでやっとアルバイトにありつけたが、そこのコンビニの経営が不安定になり、悠真は一ヶ月前にクビと店長に宣言をされ、今日で一ヶ月経ちコンビニを辞めざる終えなくなった。 「これから俺は、どーやって生活しなきゃならねぇんだ」 途方に暮れる悠真は一人でブツブツと小さな声で呟いている。 端から見れば可笑しな人が居るや、 頭が可笑しなヤツが居る。近づかない方がいい。など、周りの人間はそう心の中で思っているだろう。 「残金あと……三万六千と小銭が少しだけか……」 今月は厳しいから、親に頼ろう! という考えは彼の中にはない。 彼の両親は、数年前に他界したのだ。だから、頼りたくとも頼れないのだ。
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