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(これだと、早く次の仕事先見付けないと、家賃払えなく大家に追い出されるな)
悠真はユラリユラリと歩いている内に、悠真が住んでいるアパートに着いていた。
〔呉野創莊〕[クレノソウ]
東京都の端にある、ボロいアパート。
家賃は安く四万円。
「あら、羽方さーん」
声が少し濁った低めの声が遠くから、聞こえた。
声がした所を見れば、買い物袋を両手一杯にぶら下げている女性が悠真に近付いてくる。
「大家さん」
呉野莊の大家、鈴木 洋子[スズキ ヨウコ]だ。
人柄がよく、面倒見の良い性格をした人だ。
「羽方さん今月の家賃、今貰っちゃって良いかい?」
「あ、はい」
悠真は渋々自分の財布から四万円を取り出し、大家に渡した。
「確かに……受け取ったよ」
そう言って、大家は着ていたエプロンのポケットにしまった。
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