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だけど、現実逃避。勉強したくない。
勉強しなければならないけれど、したくない。そんな中途半端な気持ちで今日は来た。
「いいじゃん、一日くらい」と美紀子は引きとめようとしたけれど、
察してくれた博美が美紀子を制してくれた。
そして先生も。
「真一、近くまで送ってあげて」
え?と思って深山さんと先生の顔を見た。深山さんは明らかにめんどくさそうな顔を見せた。
「一人で帰れます」と即座に断りを入れる。
「こんな時間に、一人で帰すわけには行かないわ。
親御さんに申し訳立たないから。真一、送ってあげて」
「はいはい」
車に乗り込んでいた深山さんは、コートを羽織ながら車から降りてきた。
もう一度きっぱり断ったけれども、先生は聞き入れてくれない。
しかたがないから、途中で別れればいいや、と思い、ひとまず従うことにした。
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