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中高一貫の学校に高校一年の二学期という中途半端な時期から入って、クラスでもういていた私。
目立つ美人であればそれはそれでなじめたのかもしれない。
けれど私は並。
目立つことなんてない。
編入試験の成績がよかったということは噂になっていたけれど、
でもそれだけでは決してクラスになじめない。
眼鏡をかけてポニーテールしているような普通な転校生はやがて友達もいないまま、クラスの中に埋もれていった。
そんなとき、右に座っていたのが学校一の美人という、美紀子、左に座っていたのが橋本君。
2人が私を挟んで会話をするうちに、橋本君の方から
「部活入ってないんだったら、新聞部に入らない?部員少ないし」
と声をかけてくれた。
あとで聞くと、博美が私たちのクラスに遊びに来た時に、
一人浮いてお弁当を食べている私を見て、美紀子に声をかけてみたら、
と言ったものの、
先生には優等生ぶるくせに、
同級生に対してはいい子ぶるのが苦手な美紀子が私に直接声をかけられず、
結局橋本君が声をかけてくれた、というわけだったみたい。
二人の会話を聞いていると、人間関係に入り込むのが苦手な私でさえも、
そこに入りたいなぁと思ってしまった。
あまりにポンポン会話がはずむものだから、付き合っているのかとまで思い、
そこに割り込むのもどうかと考え、結局私からは声をかけられずじまい。
別に、一人が好きってわけでもなかったので、
橋本君の誘いに大きくうなずいて、その日から新聞部の部員になった。
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