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【Aクラス→屋上】
屋上のドアを開け、すぐそばにある梯子を登ると、千尋さんが寝ていた。
愁は起こさない様にそっと隣に座り、自分の制服のブレザーを畳み、千尋の頭の下に枕代わりに置く。
愁「もしかして爆睡……?」
いつもなら此処で唸ったりするのだが、今日は全く反応が無かった。
風で千尋の髪がふわりと揺れ、目にかかった。愁はそれをそっとよける。
うわぁ、サラサラ…。
そして寝ている為か、いつもより幼く見える千尋。
あぁ、何て言うか…頭撫で回したい。
その好奇心に負け、愁はもう一度千尋ね頭に手をのせて優しく撫でる。
愁「…千尋さん」
愁「俺、凄い頑張ったんだよ?龍之介なんか理事長とイチャイチャし始めるし、転校生は何か弟子にしてくれとか何とか変な奴だったし。」
寝ている内に愚痴る愁。
愁「面倒くさかった。凄く」
いっこうに起きそうにない千尋に愁はふわりと微笑みを浮かべた。
愁「千尋さんの為じゃなきゃ、してないよ」
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