誰もいない

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「優太は相変わらずテンション低きーなぁ。」 将生は不満そうな顔をわざとらしく作った。 「これは生まれつきなんだよ。」 そう言うと将生は肩をガシッと掴んできた。 「それは損していますね。」 イヤらしい笑みを浮かべていた。 「ウッセ。」 と無視して歩きだした。 俺は保川優太(やすかわゆうた)。とても地味で社交的ではない。特技と呼べるかはわからないが勉強は出来る。というか学校一の成績だ。それ以外はてんでダメで、青春なんてものは俺には無縁だった。
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