誰もいない

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将生は俺が好きなのを知っている。将生自身はもっと柔らかい感じのお姉さんタイプが好みらしい。その為、面白そうに茶化すのだ。 「もう三年の夏だぜ?そろそろ決めないとダメじゃないか?」 人差し指を立て真剣な顔で問う。 「あぁ。でも俺じゃ相手してもらえないさ。どう考えても釣り合わないだろ?太陽と月みたいなものさ。」 「うーん、月というより土って感じ?あははは。」 腹を抱えて笑う将生に痛恨の一撃をくらわす。 悶える将生を横目に、 「そんなこと、わかってる。わかっている。」 歩く感触を確かめるように歩きだした。
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