序章

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( ゚∀゚)「だが、何処に逃げようが無駄だぜ……。 お前が『8th』を持っている限りな……ヒヒ」 ヒヒヒ、と不気味に笑いながら、男は公園を後にした。 ハ、という定期的に短く息を吐く音が聞こえる。 音の主は、先ほどの女性だ。 よろめきながらも、自分の身体に鞭を打って走る姿は痛々しい。 鼻から下は真っ赤だ。 鼻と口から出る血液が、それを染めている。 彼女はまるで何かに怯えるように、そして健気に走る。 しばらく走った後、女はその足を止めた。 視線の先には、巨大な建物と広大なグラウンドが見える。 学校だ。 川;´-゚)「ここなら……少しは身を隠せるか」 呟き、足を進める。 閉まっている校門を乗り越え、彼女は光一つ無い校舎へと身を走らせて行った。
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