はじめまして彼女になれよ。

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窓の外を覗いても そこには大量の滴しか目に映らず、 ここから見えるはずだった綺麗な富士山も いまでは霞んでしまっている。 「...っあー暇なんだけど!」 「うるさい、俺も」 「わかってるけどさ、でもすることねえんだもん」 「ごもっとも」 「零冷たいのう」 「何も無いって名前だから」 そんな中、隣に座る折夜が話しかけてきても 生半可な答えしか返せない。 気分は最高潮の真逆で 最近ずっと繰り返されてる〝雨〟とやらも 跳ね返せるくらいのネガティブオーラが出ている... のならいいのに。 現実世界なんて、 「現実世界なんてよー」 「え?」 「あ、いや、現実世界なんてめんどくさいことばっかだしゲームやりたいなーと思って」 なんだよ!! びっくりした、自分の考えが読まれたかと思った。 そう、うん。 現実世界なんてつまらない、 思い通りにならないし第一、暇。 だから、だから気が狂ってしまって。 折夜の 「そういえばあ○ーばみたいなゲーム見つけたんだけど 一人だと孤立しそうでやろうと思えなかったんだよねー」 という言葉に 「じゃあ一緒にはじめないか? どっちが最初に恋人できるか、勝負しようよ」 なんていう言葉を吐いてしまったんだ。
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