私の好きな人

新学期

しばらくして知也くんのオススメの定食屋さんに着いた。

『ここ』

『へ～知也くんこんな店知ってんだぁ』

『意外か？』

『うん。オシャレな店ばっかり行ってると思ってた』

『オシャレな店あんま知らねーけど』

『ふーん。ま、いいや。入ろ？』

『あぁ』

ガラガラ

『いらっしゃい。何だ知也か』

『なんだって何ですか？』

ん？知也くんって常連なの？店の人とこんなに仲良しって事は。

『知也の彼女かい？女の子連れてくるなんて珍しいな』

『可愛いでしょ？悠美って言うの』

『ちょっと。否定してよ。知也くんの従兄弟の悠美です』

従兄弟を強調して言った。

『従兄弟かい？可愛い従兄弟いるんだね。ま、座りな』

『悠美、何にする？』

『焼き魚定食っ』

『おまっもっと可愛いもの頼まないのかよ』

『悠美は焼き魚が好きなのーっ』

『はいはい。焼き魚定食ね。俺はートンカツにしようかな』

注文をして料理が来るのを待った。