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……今度、こそは。
ゴクリ。
自分の何十倍も大きな体で立ちはだかるシルバー色のビルを目の前に、汗を流すと同時に生唾を呑み込んだ。
「GSKビル……って書いてるし、ここだよな。
15分前か、ギリギリ間に合った……」
ふう、って自分を落ち着かせるようにため息を着いて、俺はそのビルの中へ入った。
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――――
GSKビル9階が面接場所。
“幻界戦隊キタコレンジャー新メンバー オーディション会場はこちら”と、丁寧に青字で書かれている貼り紙が、エレベーターのすぐ側に貼ってある。
「す、すみませんっ」
「お」
エレベーターの中に乗り込み9階のボタンを押し、エレベーターの扉が閉まろうとした頃、パタパタと小さな少女が小走りで近付いてきた。
「ごめんね、どうぞ」
ちょっと慌てながら扉を開く。ありがとうございます、って頭を下げながら少女はエレベーターに乗り込んだ。
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