ジルさん

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「ゆらりーゆらーゆらーゆらりー」 うっるせーなー。 せっかく浮遊してるのに。誰だよ。 「ゆらりー」 ん?何これ。 あったま痛い! 痛い痛い痛い! 何した、ワタシ。 ビールでしょ、ワインでしょ、芋ロックガンガンいって… 忘れた。なんでもいーや。 「ゆらりってば!」 「んあ?…あ、ミカエル様。ここはカオス?」 「混沌としてるのはアンタの頭の中でしょ。起きて。アタシ、バイト。」 「果凜(かりん)だ。いっつも勝手に行くじゃん」 「酔っ払ってかばんの中ぶちまけて、合鍵なくしたのどこのどいつよ。紛れもなくここにいるアンタでしょーが。頼んだよ、家番。」 溜め息をひとつ残して果凜は出ていった。
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