第一章

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ランキング表を見た一三四は部屋には戻らず寮の外に出て、持ってきた望遠鏡でいつものように星を見た。 (お父さん、お母さん。今日の試験やっぱり駄目だったよ。でも諦めなかったよ) 一三四は星を見ながら両親がすぐ側にいるかのように語りかけていた。 (明日も諦めずに頑張るからこのまま僕のこと見ててね) そんな一三四のその表情は少し穏やかに見えた。 今日の試験で何があったのかは分からないが、昨日までの一三四とは少し雰囲気が変わって見えた。 そうして明日の試験に備えるためいつもより早めに部屋に戻った。
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